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LOVE & SEX

女性にとってのオナニー
~快感以外に得られるもの~


女の子のファーストオナニーはクリトリスから

オナニー

このコラムを読んでいる皆さんは、女性のオナニー(マスターベーション)についてどんな印象をお持ちでしょうか? OVOのサイトを見てくれているということは、少なくとも否定的な人は少ないのではないかと思います。
しかし、現実には「どんなやり方でオナニーしている?」と、女どうしで話し合うことはあまりないような気がします。AVをよく見る男性の中には、女性のオナニーは膣に指を激しく出し入れする「指ズボオナニー」だと信じている人がいますが、実際にはあまりしないのではないでしょうか。
男性の場合は、ペニスを摩擦すると快いことを自然に知り、そのやり方に大きな個人差はなさそうです。一方、女性は人によって気持ちいい場所がちがったり、同じ人でも若いころと中年期で感じる場所が変わる(もしくは広がる)こともあります。
よく、中派とクリ派などと言いますが、最初から膣の中の快感だけでイケる女性はそんなに多くないのです。多くの女性が最初に刺激して快感を得るのは、圧倒的に膣よりクリトリスです。
でも、思春期のころはまだ、自分のどこがクリトリスでどこが膣だなんてことはわかっていません。あくまで漠然とした、「パンツの中」でしかないと思います。子どものときに偶然に、
「ん? 何か気持ちよくなる場所があるぞ?」
と気づいてしまう場合もあります。
幼稚園児の女の子のお母さんから、
「うちの子、うつ伏せになってピクピクしていることがあるのよ。いやになっちゃう」
と、困った顔で打ち明けられたことがありました。これ、女の子にはよく起こることなのです。
何かを当てたりしなくても、大陰唇でクリトリスが圧迫されて気持ちよくなる現象です。つまり、女性のファースト・オナニーは性に目覚めるよりずっと前に始まることもある、ということです。
女のお子さんのいる方は、もし、お子さんがこういうことをしているのを発見しても、むやみに厳しく注意しない方がいいかも知れません。叱られて、何が悪いのかわからないまま罪悪感だけを与えられることは、お子さんの心を傷つけてしまいます。
「何してるの!」と親に言われたために、「これは何か意味のあることなんだ」と意識してしまい、エスカレートするケースもあります。指摘はしないで、別のことで注意を引く程度がいいのではないでしょうか。
もう少し大きくなってからだと、自転車を漕いでいて、サドルの前部分がクリトリスに当たって気持ち良くなる、という経験をする子もいます。しかし、明確な性欲があっての行動ではなく、偶然に感覚が発生してしまったということでしょう。

女性の欲求に着火できるものは

欲求

真逆のパターンもあります。
よく女の子はおませだと言われますが、身体的に刺激で気持ちよくなる部位があることを発見する前に、男の子の存在を性的に意識するということも起こります。
多くの童話、民話には女性が王子様などによって救われ、幸せになるというプロットが含まれていますし、おままごとやお人形遊びにも、夫婦という性的な関係が出てきます。自分と男性との関係性、というものを女性は遊びの中で最初に意識するのです。
神経内科医の米山公啓氏によれば、男性は視覚だけで性欲が高まるが、女性は視覚情報だけで興奮のスいっチが入ることはほとんどない、とのことです。たしかに、男性は「バストだけ」「局部だけ」の写真にも興奮を誘われるようですが、ペニスの写真を見てオナニーする女性はあまり多くなさそうです。
逆に妄想をおかずにオナニーすることが女性は得意です。自分が主人公の、5W1H (いっ、誰が、どこで、誰に、どうして、どのように)のあるストーリーを脳内で創作して、快楽を大きくすることができるのです。
米山先生によれば、女性は「性欲の素である男性ホルモン(主にテストステロン)が男性と比較して圧倒的に少ない」ですし、しかも「論理的思考や言語中枢を担う左脳が優位」という特徴から、理由のないセックスに踏み切らないというのです。*1
現実のセックスにおいては「目の前にいる男となんでこうなった」という経緯も女性の興奮を誘うのであり、そういうことを豊かに妄想するだけでオナニーができるわけです。
こういった女性の特性を男性が理解してくれると、さらにセックスが楽しくなるのではないでしょうか。男性の皆さん、ときには自分の彼女や奥さんに、どんな想像をしてオナニーしているかを聞いてみてはいかがでしょう?
また、お互いのオナニーを見せ合う「相互鑑賞プレイ」も、お互いの愛情を深めるのに役立ちます。どんな刺激の方法が好きなのかを知ることもでき、セックスに応用すれば満足度が高くなります。
*1 https://www.news-postseven.com/archives/20101122_6158.html

女性器の感度を高めるエクササイズとして

エクササイズ

男女を問わず、一生を通じて常に適切なセックスの相手がいるかと言えば、なかなかそんなことはないと思います。
結婚していたとしても、相手の妊娠や病気によってセックスを控えざるを得ないことはありますし、愛し合っていても、お互いの性的な欲望の量が常に同じとはかぎりません。オナニーで快感を得ることは、すべての人にとって必要ですし、恥ずかしいことでもありません。
オナニーとは、安全で清潔なセルフプレジャーであり、血行をよくして安眠に誘う就寝前のプラクティスでもあり、自分の身体を刺激してセックスのイメージトレーニングを行うことでもあります。精神的にもストレスを軽くし、気分を向上させるという、アメリカの精神科医のネット記事もあります。*2
しかし、女性にとってはオナニーはもう一つ別の意味を持っています。
多くの女性は最初にクリトリスで快さを覚える―というのは、前に述べたとおりです。しかし、現実のセックスでは膣にペニスを挿入します。クリトリスへの刺激は前戯として行われるか、まったく行わない場合もあります。
20代以上の女性から寄せられる性の悩みに、「セックスでいったことがない」というものがあります。anan総研の2017年8月の発表によれば、半数以上の女性がセックスで毎回オーガズムを得ていないそうです。*3
実際に悩んでいる女性に話をきいてみると、「クリトリスへの刺激ではイクのに、膣ではいったことがない」という人がほとんどです。
「愛している彼が一生懸命してくれているのにイケないのが申しわけない、だからいったフリをする」
という人も結構います。中には、
「いったことがないとか、いってみたいとか彼氏には言えない。思いっきりやってほしいと思って、AV女優の面接を受けた」
という女性もいました。
しかし、いわゆる中いきができないのには、ハッキリとした物理的な原因があります。結論から言うと、膣の中の同じ部位を同じ角度から刺激し続けるだけでは、オーガズムは起こりにくいのです。
女性の性器―子宮や膣、膀胱などはすべて骨盤底筋群という大きな筋肉組織に包まれています。この筋肉の包みごと強く収縮し、限界まで来て完全に脱力するときに、大きな快感が起こります。これが膣オーガズムです。前述の悩んでいる女性たちが求めているのは、この膣オーガズムなのです。
骨盤底筋群はインナーマッスルですから、自分で力を入れても全体を収縮させることはできません。でも、クリトリスでしかイケないという人も、その瞬間わずかに膣壁や子宮も収縮しているのです。人によって感じ方はちがいますが、「奥のほうがウズッとなる」「中がキュンとする」という人もいます。
このとき、膣内のいろいろな場所を刺激して「ウズッ」や「キュン」を増幅してあげると、中でイク感じがつかめるようになります。パートナーが変わり、ペニスの当たる角度が変わったことでつかめるようになる人もいますし、出産を機に収縮する感じがわかったという女性もいます。
クリトリスで感じているときに、中のいろいろな部位をいろいろな角度、強さで刺激することができれば、感じる場所がふえ快感が深くなっていきます。どこか一箇所が感じているだけでなく、あちらこちらで次々と快感の火がつき、大きな快感の波に飲まれる……これが中でいくという感じです。
「中が感じて締まる」感覚をつかむために、オナニーを利用して、膣内部の感じる場所をふやしていきましょう。
指やローターを使ってクリトリスでいく瞬間に、膣にも指を入れてみてください。グーッと収縮してくるのがわかると思います。最初は弱い収縮かも知れませんが、オナニーのたび、クリトリス・オーガズムのたびに膣を刺激していると、だんだん強く収縮するようになっていきます。
ローターでいって終わり、ではなく、ここでバイブレーターやディルドーを入れてみましょう。いきなりバイブを入れるのは苦手という人も、すでに感じているので、いっもとちがう感じが得られると思います。クリトリスでいったのに、もう一度深くいく人もいるはずです。

バイブ

こうして、オナニーのたびに骨盤底筋群に収縮を覚えさせていきます。だんだんセックスのときの締りもよくなり、いわゆる中いきのできる身体に変わっていきます。オナニーは女性にとって重要な女性器エクササイズなのです。好きな人のペニスが入っているとイメージしながら、気持ちよくなることを楽しんでください。
*2  https://www.healthline.com/health/healthy-sex/does-masturbation-cause-hair-loss 精神科医であり、健康科学や臨床心理の博士でもあるティモシー・J・レッグ博士のメディカルレビューから。
*3  http://ananweb.jp/news/124867/

春からはじまったOVOコラムですが、もうクリスマスウィークですね! この一年は皆さんにとってどんな一年でしたか?
OVO広報部の女性たちと打合せをするのが新鮮で、何でも話せる女子会のような打合せもあり、とても楽しい一年でした。私とは母娘ほど年齢がちがうメンバーなのですが、それでも女性の悩みは変わらないんだなあ、何か応援できたらなあ、と思うことがたくさんありました。
OVO広報部は@ovo_tinytoysとしてtwitterでつぶやいています。DMでOVO広報部宛てにお悩みをお寄せくださったら、コラムの中でお答えしていきたいと思います。
皆さんのセクシャルライフが充実した、楽しいものになりますように。来年もOVOをどうぞよろしくお願いいたします。